楽天・田中将大投手(32)が8日の日本ハム戦(札幌ドーム)に今季4試合目の先発登板をするも7回8安打4失点で2敗目(2勝)を喫した。防御率は3・00となっている。

 日本球界復帰後初の札幌ドーム登板は打たれた8安打のうちの6安打、4打点の全てを日本ハムの左打者に許すという、ホロ苦い結果となった。

 ちなみに田中将にとって札幌ドームでの黒星は、ルーキーイヤーの2007年9月26日以来(通算8勝2敗)、14年ぶり。当地で4失点を記録したのも今回が初めてとなった。

 初回、前日の殊勲者で相手のムードメーカー・杉谷を右前打で出すと脚で揺さぶられ、近藤、王の適時二塁打で2点を先制されるスタート。

 4回には中田、王の連続安打などから一死満塁のピンチを招き、二死後、9番・宇佐見の右前打でさらに1失点。5回には近藤に初球のカーブを本塁打された。ここまで被弾した3本塁打はいずれも日本ハム戦となり、このカードは4月17日(東京ドーム)に続く連敗となった。

 田中将は「やはり相手投手(上沢)がいい投手なだけに、試合が始まっていきなり初回に2点奪われて、となると苦しくなる。初回にそういう形をつくってしまったのはいけなかったなと思います」と立ち上がりの2失点を振り返った。

 2回以降は悪い状態の中でプレートを踏む位置を変えたり、ツーシームの割合を増やしたりと手探りをしながら修正を図った。これには「その日その日、できるベストを尽くしていくしかない。自分でできることをいろいろと考えて、今日はこういう形がいいんじゃないかと。自分なりに工夫しながら何とか立て直しながらと思って投げていた」と語った。

 6回、91球を投げたところで降板のタイミングはあったが、石井監督と相談の末、7回、98球を投げての降板となった。これについて指揮官は「少し状況がよくなった雰囲気だったので球数も少なかったし、今後のことを見据えてイニングを追加した」と説明。

 田中将も「今日の投球でポジティブな材料を挙げるとすれば、そこしかない。今までより長く投げられて、行こうと思えば8回も行けるような感じだったので。それはいい方向、材料なんじゃないかと思う」と、次回以降への光明を見いだしていた。