巨人が5日の広島戦(マツダ)で、5投手をつぎ込む執念の継投で4―0の零封勝ちを飾った。

 お膳立てしたのは、右肩の違和感の影響からこの日復帰したエンジェル・サンチェス投手(31)だ。ストライクゾーンへ果敢にバンバン投げ込み、毎回のように6安打を浴びながらも7回無失点で降板。8回からは相手打者の左右に応じて高梨、桜井、大江、9回二死からは代打・長野を打ち取るために3連投となった鍵谷を投入する〝総力戦〟でカープ打線を封じた。

 この日はリリーフの要である中川に休養を与えたためベンチ入りしていなかった。臨時守護神を務めていたビエイラも不調ですでに二軍落ち。まさにブルペン勢が総力を結集させる一戦で底力を発揮した格好だ。

 2勝目をマークしたサンチェスは「自分ができる限りのことに全力を尽くしてやって、いい結果になったと思います」とクールに語り「いいリスタートを切れたし、ここから乗っていければいい」と次戦に目を向けた。

 残り2イニングを4人の継投でしのいだ原辰徳監督(62)は「それぞれ役割を持たせて、それをちゃんとまっとうしてくれた」とねぎらった。

 首位・阪神と3ゲーム差の2位。貯金も再び7とし、追撃態勢を整えていく。