阪神・佐藤輝明内野手(22)が2日の広島戦(甲子園)に「4番・三塁」で先発出場。8号満塁本塁打を含む5打数2安打5打点の大活躍で、衝撃的な〝4番デビュー〟を飾った。

 ここまで全試合でチームの4番打者として起用されてきた大山は「体の疲れがあったので」(矢野監督)との理由から、この日はベンチで休養。代役として虎首脳陣がチョイスしたのは、あの規格外ルーキーだった。「今のうちに(4番を)経験させておくのも良かったかなと思って」(矢野監督)。「監督も俺も(誰を代役4番にするか)悩んだけど、『テルが4番を打った方が話題になるやろ』と。必要以上に打順をいじりたくもなかった」(井上ヘッド)

 低めへ沈むチェンジアップを強引に右翼方向へ打ち返し、スタンドへ運んだ5回の逆転8号満塁弾はまさに〝驚弾〟だった。この日挙げた5打点で、佐藤輝は一気にセ・打点王レース単独2位に浮上(24打点)。トップの巨人・岡本(25打点)とはわずか1点差と肉薄。8本塁打もセ・単独3位で、ルーキーながら打撃2冠も射程に入った。

 佐藤輝は会心の満塁弾について「何とか(走者を)かえそうという気持ちが、あの一打につながった」とサラリ。ルーキーの衝撃弾を三塁走者として見守った近本は「片手で(打って)フェン直かなと思ったんですが、あんなに飛んでるんや、と。やっぱすげえなと思いました」と〝ドン引き〟な胸中を苦笑交じりに口にした。