1日の阪神―広島戦(甲子園)は2回裏時点から激しく降り出した雨のため、3回表終了後、ノーゲームとなった。

 矢野監督も「(雨は)どうしようもない。(先発の伊藤)マサシも良かったからね。そこはプラスに捉えて確認できた」と、3回を無失点に抑えたドラフト2位左腕・伊藤将司投手(24)の状態を評価。今後も先発ローテの一角として起用していく考えを示した。

 伊藤将(2勝0敗、防御率1・71)、ガンケル(4勝0敗、防御率1・78)、西勇(3勝2敗、防御率2・38)、青柳(2勝2敗、防御率2・25)、秋山(3勝2敗、防御率3・56)、チェン(1勝0敗、防御率1・50)の6人で構成される阪神の先発ローテ陣は、いずれもここまで高いパフォーマンスを披露している。

 次週は週に5日しか試合が組まれていないため「6人の先発投手のうち、1人誰を外すか」が焦点となっていたが、この日の試合終了後、報道陣の取材に応対した矢野監督は、4日からのヤクルト2連戦(神宮)は西勇と青柳、7日からのDeNA3連戦(横浜)はチェン、伊藤将、ガンケルの3人を先発起用する考えを示唆し「秋山(の登板)を1回飛ばす。秋山を(一時的に)抹消するかは、これからコーチたちと相談しながら考える」との考えを明かした。

 前夜4月30日の広島戦(甲子園)で8回途中を2失点に封じ、3勝目を挙げた秋山が、一時的にとはいえローテから外されるほど、阪神の先発陣はハイレベルな競争が続く。加えてこの日はウエスタン・広島戦(由宇)で新加入右腕のラウル・アルカンタラ投手も5回無失点の好投を披露。新助っ投の一軍ローテ争い〝乱入〟は時間の問題だ。

 開幕投手を任されながら、現在は二軍で再調整中の藤浪の動向も含め、虎先発陣たちのシビアな〝イス取りゲーム〟にも注目したい。