ロッテは30日の楽天戦前、今年1月15日から続いていた清田育宏外野手(35)の無期限謹慎処分(無期限活動停止)を5月1日で解除すると発表した。

 清田は昨年9月末からの札幌遠征で、新型コロナウイルス対策として禁止されていた部外者と会食しながら、球団に報告せず虚偽の説明をしていたことなどが週刊誌で報じられ無期限謹慎処分を受けていた。

 では、今回の処分解除について、球界ではどう受け止めているのか。ロッテOBで本紙評論家の得津高宏氏は「球団には申し訳ないですが、生ぬるいと言わざるを得ません。謹慎期間が3か月というのは長いようにも見えますが、今回の一件はコロナに関して生きるか死ぬかの問題で、女性の健康問題を顧みずに口止めをしたというのはスポーツマンとしてあるまじき行為です。実際、今もコロナで苦しんでいる人がたくさんいるわけですし、ファンの理解は到底、得られないのでは。緊急事態宣言の最中というのもタイミングは悪いと思います」とバッサリ。

 続けて「そもそも処分解除を急いでやるほど今のロッテは戦力に困っていない。外野には藤原や和田もいますし、新外国人選手のエチェバリアだって一軍に合流した。二軍には福田秀だっています。それに清田を一軍に上げたら、試合どころじゃない空気になってしまうかもしれない。清田は2年契約ということもありますし、クビにするわけにいかないのは分かりますが、せめて五輪が終わったあとでも良かったのでは。無期限とはいっても、最初から解除の時期はここと決めていたのかもしれませんね。ロッテは昔から、そういう甘いところがあるんです」と、処分解除のタイミングに疑問符をつけた。

 当の清田は球団を通して「今後も反省の気持ちを忘れることなく、自分を律しチームの勝利に貢献していきたいと思います。この度は本当に申し訳ありませんでした」とコメントを発表。今後は二軍の練習に参加する予定だという。