中日の新外国人、マイク・ガーバー外野手(28)が来日初の実戦に臨み、いきなり初打席初安打を放った。

 23日のウエスタン・リーグ広島戦(ナゴヤ)で「2番・左翼」で先発出場。初回一死の第1打席で相手先発・中村祐の139キロ直球をフルスイングすると、打球は一、二塁間を抜けて右前への安打となった。

 第2打席は三邪飛、第3打席は空振り三振に倒れて結局、3打数1安打も「非常に満足している。今日の目標はとにかく強い打球を打とうと思って臨んだので、その結果、いい打球を打てた」と納得の表情を浮かべる。

 新型コロナ禍の影響で来日が遅れたばかりか、米大リーグ時代の昨春キャンプから1年以上も実戦から遠ざかっていたが、「僕にとって野球をすることは自転車に乗るようなもの。自転車に一度乗れるようになれば長い間、乗っていなくても忘れたりしない。それと同じこと。体調も非常にいい」と実戦感も問題なしを強調する。

 仁村二軍監督は実戦の対応力の高さを絶賛。「いい形で振れている。ミートがうまい。最初の打席の最初のスイングで一発で仕留められた。守備もうまい。今日は左翼だったけど、明日は右翼で起用したり、中堅以外の外野の両サイドは経験させる。明日の体の状態を見て、週明けぐらいには(一軍で)いいのでは。打席をこなすのは一軍でも二軍でも変わらないと思う」と早期一軍昇格への可能性を示唆した。

 一軍へ向けてガーバーは「パウエル(一軍打撃)コーチとはよく話し合っている。一軍でプレーするのは早いに越したことはないが、日々確認しながら、自分の中では二軍で3試合から5試合ぐらい出てから一軍昇格できればいいかな」と語った。

 もっか一軍は打線の得点力不足が悩みとなっているが「一軍の状況は理解している。ただ注意しないといけないのは自分ができる以上のことを自分に課しても、うまくはいかない。自分のできるプレーをすることで安打は自然と後からついてくるもの」と力説する。
 
 順調なら来週中にもガーバーは一軍昇格し、貧打解消の起爆剤として期待されている。