エースの貫禄の投球で接戦を制した。巨人が23日の広島戦(東京ドーム)に2―1で勝利し3連勝。先発したエース・菅野智之投手(31)は9回を116球1失点、7奪三振と、2試合連続の完投勝利で今季2勝目(1敗)を挙げた。

「全神経を集中させて投げたので、今日はよく寝れそうです」右腕の言葉通り、終始冷静な投球がさえわたった。初回を三者凡退に抑える絶好のスタートを切ると、2回には二死満塁のピンチを招きながらも九里を3球三振に打ち取って失点を許さず。その後も凡打の山を築き、9回までに4度、3人で攻撃を終わらせる安定感を見せた。

 6回には鈴木にソロ弾を浴びて1点を失ったものの、許したのはこの1点のみ。打っては女房役の大城が5回、開幕戦以来となる2号2ランで先制点をプレゼントした。

「(大城の一発が)本当に励みになりましたし、リード面でも強気に攻めてる感じがしたので、やっと引っ張ってくれてるんだなって感じがしてます(笑い)」と、後輩の活躍に負けじと菅野もしっかりリードを守り切り完投。最後の1球を投げ切ると、雄たけびを上げ喜びを爆発させた。

 2試合連続完投勝利には、投手陣の大黒柱としての意地も垣間見えた。「何とか完投意識して投げた。こういう試合を1試合でも多く、カード頭に投げられると明日から中継ぎの人も使いやすい。そういうところ考えて投げられれば」。エースの頼もしい投球で、チームは再び連勝街道へ舵を切った。