オリックスの投打がかみ合ってきた。21日の西武戦(京セラドーム)はエースの山本由伸投手(22)が8回を8安打2失点に抑えて好投で3勝目をマーク。3回に吉田正のバックスクリーンへの4号ソロで先制すれば、逆転を許して迎えた6回にはジョーンズの同点適時二塁打、7回に宗の勝ち越し1号2ランが飛び出し、4―2で勝利を収めた。

 山本は「いつも通り〝勝つぞ〟という気持ちで上がった。走者を背負う回も多くなったが、最小失点に抑えようと必死に頑張った」と笑顔を見せ、中嶋監督も「山本は本調子じゃないというのもあるが、うまくまとめた。力むところと抜くところが彼のうまさ」とエースをねぎらった。

 まだ借金4で5位に沈んでいるとはいえ、チームの雰囲気は悪くない。チーム関係者は「防御率はリーグトップだし、先発陣はすごくいい。競って勝ち切れない試合が多いけど、ここまで十分勝負になっている。チャンスに打てるようになれば絶対に波に乗れる」と見ており、他の関係者も「今の一軍の若い選手はみんな監督を慕っている。中嶋チルドレンだよ」と期待を寄せる。

 紅林、太田、宮城、頓宮らの若手がチームを活気づけ、得点圏での勝負強さも見られるようになってきた。このまま上昇気流に乗りたい。