原巨人が新方程式でセ・リーグ3連覇へ突き進む。18日のDeNA戦(横浜)で1点リードの8回のマウンドに登場したのは、開幕前から守護神に任命されていた中川皓太投手(27)だった。

 その左腕は適時内野安打で追いつかれたものの、勝ち越しは許さず、9回にはチアゴ・ビエイラ投手(28)が登板。160キロの剛球を連発し三者凡退に仕留め、2―2の引き分けに持ち込んだ。

 首脳陣のリリーフ構想が大きく揺らいだのは、昨季クローザーを務めたルビー・デラロサ投手(32)の長期離脱だ。デラロサは米国での市民権を取得する手続きのため、今月15日に一軍登録を抹消。当地で行われる帰化宣誓式を終えた後に再来日する予定だが、その際には新型コロナの水際対策による2週間の隔離期間などもあるため、当面は戦力として見込めない状況が続く。

 ブルペンの柱を1人欠く形となったが、現有戦力でどうにかやりくりするしかない。そこで、新たにチームの命運を託したのがビエイラだった。宮本投手チーフコーチは絶対的な信頼を置く中川について「8回というのは一番大事。そこでグッと締めるという意味では最適」とし「ビエイラは相手からしても嫌だろうし。160キロ投げますから。我々にとってはクローザーとして彼をやらせていきたい。デラが帰ってくるまで」と明言。原監督も「堂々と放って。緊迫した場面でもね」と〝新守護神〟の投球を評価した。

 急場をいかにしのぐかはベンチの腕の見せどころでもある。中川―ビエイラの新基軸で、どれだけの勝ち星を積み上げられるか――。