巨人 今オフのロペス放出に現場から待った

2014年08月21日 16時00分

代打出場も凡退したロペス

 セ首位を走る巨人が20日のヤクルト戦(神宮)に1―2で競り負け、2位の阪神にまたもや0・5差と詰め寄られた。チーム内もピリピリとしたムードで、舞台裏では起用法を巡っての“論争”まで起きている。それはここ最近、阿部慎之助捕手(35)の一塁転向によって、出場機会が激減しているホセ・ロペス内野手(30)について。球団内の「放出やむなし」という空気に待ったをかける声が続出している。

 

「ロペスの契約は単年ですか?」。他球団の編成担当者と接する機会が多い巨人関係者によれば、最近は各所でこう聞かれることが増えたという。

 

 昨季のロペスは、来日1年目の助っ人として球団史上初めて打率3割をマーク。安定した一塁守備でゴールデングラブ賞も獲得した。だが今季は本塁打こそチームトップの18本を放っているが、打率は2割3分6厘と低迷。阿部の一塁転向もあって、最近は11試合連続でスタメン落ちが続いている。1―2で敗れた20日のヤクルト戦も8回無死一塁で代打出場し、結果は遊ゴロだった。

 

 それでも他球団のロペス評は軒並み高い。あるセ球団の編成担当者は「年俸しだいだが、2割5分でも本塁打を20本打ってくれるなら十分。巨人は一塁でしか使わないが、メジャーでは二塁や三塁も守っていた選手だし、マルチな守備面も魅力的。興味を持っている球団は複数ありますよ」と話す。

 

 ロペスの今季推定年俸は1億7000万円。移籍すれば大幅減は不可避だが「彼も家族も日本での生活が気に入っている。今以上の出場機会を保障してくれる球団が現れれば、多少条件が悪くても移籍を選ぶでしょう」(チーム関係者)と、今オフの巨人退団→国内他球団への移籍は避けられない流れになっている。

 

 だがそんなムードに、ここにきて現場からは異論が相次いでいる。あるチームスタッフは「今季の不振は、球団の選手獲得方針や首脳陣の起用法も原因」と指摘し「彼は黙って耐えているけれど、上層部の誰かが彼のプライドを尊重してきちんと説明していれば、ここまでスランプも長引いていなかったはず。けんか別れみたいになったら残念だ」と話す。

 

 また主力の一人も「来年は阿部さんが捕手に戻っているかもしれないじゃないですか。そのときに必要なのは故障がちのアンダーソンや、守備に不安があるセペダよりもロペスですよ。彼のようにウチの野球に順応できるナイスガイはそういない。今年ダメだからといって、手放すのはもったいない」という。

 

 昨季は“巨人史上最強の助っ人”とまで呼ばれたロペス。その去就は今、チーム内でも注目の的になっている。