中日・与田剛監督(55)が貧打にあえぎながらも必死に前を向いた。

 14日の巨人戦(東京ドーム)に1―5で敗れ、借金は今季ワーストの3となった。

 この日は2番に福留、4番にA・マルティネスを置く攻撃型の打線を組んだが、7安打を放ちながら奪えたのは1点のみ。それでも与田監督は9回の光明を強調する。

 先頭のA・マルティネスが右越えに今季1号ソロ。その後、5回から途中出場の石橋が一死一塁で左前へ今季初安打を放った。すると、ここで巨人・原監督に完投ペースだった先発・畠の続投を諦めさせ、連投となる守護神・デラロサを引っ張り出した。

 これに与田監督は「簡単に完封されなかった。相手(デラロサ)を少しだけでも使わせるという形も、すごく大事なこと。終盤にちょっとした粘りが出たのでは」とニヤリ。

 今季3打席目で安打を放った石橋について「こういうゲームになったが、若手をしっかり使うチャンスができた。石橋も打撃の状態は練習では良かったので、こういうことからまた一つスタメンで出るようなチャンスをつかんでほしい。これから連戦になったときに任せられるように」と評価した。

 しかし、この日、スタメンから外れ、9回無死一塁から代打で二ゴロに倒れた不振の平田に対してだけ指揮官は「まず本人がこの現状を受け入れないといけない。結果が出ないということで、自分でしっかり考えながら今できる新しいことにチャレンジする。これは就任してからずっと言ってきていること。何かを変えないといけないというマイナスよりも、今ベストの方法を探すように考えないといけない」と手厳しかった。