チームをよみがえらせる〝特効薬〟となるか。巨人は11日の広島戦(マツダ)で4番・岡本和真内野手(24)の1号2ランなど今季最多12安打9得点の猛攻で連敗を2で止めた。

 初回二死二塁で岡本和は鯉先発・野村の高め直球にバットを一閃。はじかれた打球は、センターバックスクリーン右に飛び込んだ。特大の今季初アーチに「何とかつなごうと思っていたのが、ホームランになって良かった」。コロナ禍で丸ら主力4人が離脱し4番の責任はさらにのしかかり、試合前時点で打率1割8分、0本、5打点。岡本自身、苦しんでいた中での待望の一発となった。 

 2018年のレギュラー定着後、自身最遅となる開幕から56打席目の快音に「ボクが(流れを)止めていた部分があったので、結果が出て良かったです」。原監督も「(いつか)出るとはいえね、本人も良かったでしょう」とうなずいた。

 主砲弾で勢いがついたG打線は5回、増田大のプロ初アーチとなる1号2ランなどで加点。球団ワーストタイだった12試合連続3得点以下の不名誉記録もストップさせた。投げては先発左腕・今村が9回7安打1四球7奪三振の好投で3年ぶりの完封勝利だ。

 勝率を5割に戻した指揮官は「先制、中押し、ダメ押しいう形で。ピッチャーも見事ですね」と理想的な試合運びを振り返った。この試合を浮上のきっかけにしたい。