巨人の〝ワカ様〟が9回二死一塁から、起死回生の同点適時二塁打を放った。

 ヤクルト戦(3日、東京ドーム)、1点を追う9回二死一塁で原監督は代打に若林晃弘内野手(27)を起用。カウント1―1から若林はツバメ守護神・石山の147キロ直球にバットを振り抜いた。

 グングン伸びた打球は右中間フェンスを直撃。一走・増田大が一気に生還し、同点となった。若林は二塁上で両手でガッツポーズ。さらに二死二塁から代打・吉川がサヨナラを狙ったが左飛に倒れ、惜しくも引き分けとなった。

 若林の一打がなければトレードでヤクルトに移籍した田口に〝恩返し〟の白星を献上するところだった。背番号37は「自分の中でひとつ腹をくくってというか、決めていって打てた」と振り返った。

 カギは俊足の一走・増田大の存在だった。「マスがいたからこそ(配球を)真っすぐに絞れた部分があった。いろんな駆け引きがあったと思います」と盗塁のプレッシャーのおかげだったという。

「2番・二塁」で開幕スタメンを勝ち取った若林だったが、2戦目の走塁の際、足を痛め途中交代。その後、6試合で二塁に4人が起用されるなど、チーム構想は大きく狂った。「ケガをしたのはぼくの責任。何とかチームに貢献したいという気持ちでいる」と若林はさらなる活躍を誓った。