中日・与田剛監督(55)が〝仏の顔〟を貫いている。

 28日の広島戦(マツダ)で中日は0―0と引き分けて、開幕カードを1勝1敗1引き分けとして「負け越してない。それが良かった」と納得の表情を浮かべる。

 開幕投手の福谷、2戦目に先発した柳は本調子ではないが、この日は先発・小笠原やリリーフ陣の踏ん張りもあってチーム防御率はリーグ2位の3・12。「みんなよく頑張ってくれた」とねぎらう。

 一方で打線には元気がない。前日は4安打で1得点のみで敗れ、この日は散発5安打で17イニング無得点で、打率はリーグワーストの1割8分8厘と低迷。それでも指揮官は「勝てないときはね…。いい当たりも昨日に引き続きあったんですけど、広島の守備にも阻まれましたし。感じはよくなってきている。平田にも一本やっと出たし。徐々に良くなっていくと思う」と前向きに話す。

 現在、新外国人を欠く打線だが、その影響について「特に感じない。根尾もしっかりやってくれているし、そういうふうには考えていない」と否定した。

 その根尾は3試合連続で「8番・左翼」で先発出場も、この日は2三振を含む3打数無安打で途中交代。6回の守備では松山の左翼への打球に追いつきながらもまさかの落球で失策を犯した。このプレーにも与田監督は「使っている監督の責任なんで選手たちはどんなときでも自信を持って、思い切ってプレーしてほしい。うまくいかなくても使っていく。松山の打球も非常にいいスピンがかかっていて難しかったとは思う。これから練習するしかない」とかばった。

 その上で「若手を使うのはいろんな覚悟が必要。思いはとにかく良い選手になってほしい。特に若い選手にはそれが一番」とし、ここまでで一、二軍の入れ替えは「基本的には考えていません」ときっぱり。どこまでも与田監督は泰然自若の姿勢を貫く構えのようだ。