広島のドラフト6位・矢野雅哉内野手(22=亜大)が赤ヘルに新風を吹き込む。キャンプからの猛アピールが実り、新人野手では2019年の小園以来となる開幕一軍をつかんだ矢野は「選ばれた以上は少しでもチームのために貢献できるようにやっていきたい」と腕をぶしている。

 ルーキーながら存在感は抜群だ。キャンプ後にいきなり髪形をパンチパーマにしてきてナインの爆笑を誘ったり、練習前の円陣で一発芸を披露するなど、盛り上げ役としてもすでに貴重な〝戦力〟。矢野本人も「自分が一番下の立場になるのでとにかく一番声を出してチームをいい雰囲気にできればいい。自分の役割をしっかり果たしていきたい」と意気込んでいる。

 チーム内からの期待度も高い。「一軍にいて周囲を盛り上げられる若手が最近はいなかった。特に去年はチーム状態が悪いときに雰囲気を変えることができなかったのが痛かった。遠慮せずにどんどん盛り上げていってほしい」(球団関係者)。

 5位に沈んだ昨季はベンチ内の重い空気を打破することができなかっただけに、矢野の底抜けの明るさは今季の広島の大きな武器となり得るのだ。

 もちろん、戦力としても不可欠。自慢の肩を活かした内野の守備力はチームトップレベルで試合終盤の守備固めを任される見込みとなっている。「今まで以上に頑張らないといけない」と意気込む矢野。グランド内外での奮闘に注目だ。