DeNAの“キューバの至宝”ユリエスキ・グリエル内野手(30)が20日、出場選手登録を抹消された。16日の広島戦(マツダ)で左脇腹を負傷。前日19日に都内の病院で左脇腹筋肉炎症と診断され、20日の全体練習前に中畑監督と話し合った末に登録抹消が決まった。

 グラウンドをウオーキングするなど別メニューとなったグリエルは「重傷ではなかったのは、良かったけどチームからちょっと離れなければいけない。(左脇腹は)初めての場所なのでどのくらいかかるか分からない」と渋い表情。中畑監督も「10日では厳しいかも知れない。(シーズンの)いいところで帰ってきてくれたら」としっかりと治すよう勧めた。

 そんなグリエルについてチーム内では「負傷の原因は打撃ではなく守備」との声が根強い。指摘されているのは三塁守備で見せる“鬼送球”だ。「中学生時代にはすでに150キロの球を投げていた」(DeNA関係者)と言われるほどの強肩の持ち主で、DeNA入りを果たした今も一塁守備のバルディリスが思わずビビりそうになるほどのスピーディーな送球を見せている。

 だがコーチの1人は「(送球の)スピードが出ているのは確かだけれど、あれは脇腹を痛める原因になる。もっと加減して投げさせる」。復帰後は“鬼送球禁止令”を徹底させることを断言した。同コーチによれば、仮にグリエルが力をセーブしても送球レベルはまったく問題ないという。

 6月8日から26試合の出場で3割4分、6本塁打、16打点。至宝の力は必要不可欠だけにDeNA側は、グリエルの早期復帰とケガの再発防止にあらゆる手を尽くす。