巨人・原辰徳監督(62)が21日、楽天とのオープン戦(東京ドーム)の試合中に大城卓三捕手(28)に厳しい助言を送った内容を明かした。

 初回に先発の今村が一死から2番の田中和に四球を与えたのをきっかけに、いきなりの3失点。開幕3戦目の先発が内定している左腕の制球が定まらなかったこともあるが、イニングを終了した直後のベンチでは、原監督が先発マスクをかぶった大城に険しい表情で注文をつけていた。いったい、どんな言葉を投げかけたのか。

 その内容について、試合後に質問が及ぶと指揮官は「ウチの先発ピッチャーというのは(投手陣を)代表しているわけだから。2ストライクから逃げ、逃げ、逃げ…それで(フルカウントになって)逃げでフォアボールだからね。ピッチャーも『アレ?』って思うかもしれない」と明かした。

 かねて原監督は、今村が昨季から成長した最大の要因に左打者の内角を突くシュートを習得した点を挙げていた。もちろん、配球は〝結果論〟でもある。ど真ん中に投じても打者が打ち損じれば〝正解〟となる。しかし、大城が外角に偏ったリードとなったことで原監督も口を開かざるを得なかったようだ。

「仮にインサイドにいったって打たれることはあるだろうけど、そういうピッチャーをスターターにしているわけじゃないんだから。『そのへんのリードは考えなきゃな』という話はした。まあ、変化球が逃げというものではないにしても弱々しく見えたね」

 まだまだノビシロがあると認めていなければ、指揮官も苦言を呈することもないだろう。スケール感のある打撃も武器ながら守備面の評価も上げていた大城は、さらなる高みを目指せるか。