中日・根尾昂選手(20)の勢いが止まらない。日本ハムとのオープン戦(19日、バンテリン)に「9番・左翼」で先発出場。チームは2―1と勝利した中、3打数2安打のマルチ安打を放って全得点に絡む活躍を見せ、開幕一軍スタメン入りへ大きく前進した。

 17日の巨人戦(バンテリン)では猛打賞をマークし、ここにきて打棒の状態が急上昇。それでも根尾は「パ・リーグではないので、9番はやっぱり投手の打順。左翼のポジションには入っているけど、今のままではダメ。現状を打破しないとダメ。いつまでも9番で起用されていてはいけない」と満足する様子はさらさらない。

 14年ぶりに古巣復帰した福留は「6番・DH」で先発出場も3打数無安打と快音が響かなかったが、根尾は「自分が幼いとき、小学生低学年のころからテレビをつけたら福留さんが3番に座っててという憧れがある。福留さんの打席でベンチにいても勉強になるし、吸収することだらけなので毎日勉強させてもらっている」と目を輝かせる。

 その上で根尾は、日米通算2407安打を放っている現役最年長の福留を左翼のレギュラーを争うライバルとして「誰にも負けられないというか、誰にも負けたくない!」ときっぱり。

 開幕までオープン戦は残り2試合。20日の日本ハム戦からはDHを使わない予定にしている与田監督は、根尾について「いい形で打てるようになっている」とした上で「あとは送りバントが試合の中で必ず必要になってくる。それができるようになってほしい」と起用を前提としながら注文をつける。

 根尾は「明日も試合がある。チャンスがあるかは分からないですけど、チャンスをしっかりとものにできるようにやりたい」と燃えており、開幕スタメン入りへ向けてこのまま結果を出し続ける覚悟だ。