信頼は揺るぎない。ヤクルトの奥川恭伸投手(19)が14日の中日とのオープン戦(神宮)に先発し2回2/3を5安打3失点だった。今年初登板だった広島戦では2回無失点の好投だったが、2度目の登板はピリッとしなかった。

 奥川は「悔いが残り、納得がいかない登板になってしまいました」と肩を落とした。それでも高津監督は「いい方向に考えていけば先週よりも成長していると思う。こういう経験を積み重ねていければ次の段階に進んでいけると思っている」とかばった。

 さらに指揮官は状態が良好であれば次週も登板することを示唆した。そんな奥川は2年目の今年、初めて一軍キャンプに帯同。さらに調整もキャンプ前に二軍投手コーチと本人が話し合って決定していた。それほどまでに首脳陣は奥川に対する信頼が厚い。

 チーム関係者は「奥川は自分のやるべきことを自分でわかっている選手。若い選手の中にはコーチやトレーナーから言われたことだけをやるって選手も多いけど、奥川はそうじゃない。若いけどすごくしっかりしている選手の一人」と話す。

 実際、前回登板では結果は良かったが、奥川自身、満足のいくものではなく、登板前に「前回ダメだった部分を意識して1週間を過ごした。前回の内容よりもいい内容で投げられるように頑張りたい」と話していた。目指す道の厳しさは誰より奥川本人が自覚しているからこそ、首脳陣も信頼を置いている。