中日打線が14日のヤクルト戦(神宮)で相手先発の奥川恭伸投手(19)を5安打3得点と3回途中で攻略。注目の2年目右腕にプロの洗礼を浴びせた。

 ところが、チーム内では奥川を高評価。「今日は真っすぐのコントロールが良くなかったけど、変化球はすごかった。特に縦に鋭く落ちるスライダーには2番の阿部も完璧な空振り三振だった。結局、チームで4三振も取られたし、やっかいな存在」と舌を巻く。

 1学年先輩で2018年のU18アジア選手権で高校日本代表として、ともに戦った根尾はこの日、奥川から2回の第1打席で中飛に倒れて「フォーク、スライダーの変化球に切れがあるなと思った」と脱帽する。

 初回二死二、三塁で平田が右越えに先制パンチとなる3ランを放ったが、左から右へ強風が吹いていたことで、チーム関係者は「神宮ならでは。風にうまく乗ってスタンドに入ったところはある。あの一発がなければ、どうなったか」と手放しで喜ぶことはなし。平田本人も「風が右翼方向に吹いていたので打った瞬間に本塁打かなと思った」と明かす。

 さらに奥川のシュート回転する直球にも言及。別の関係者は「今日は真っすぐが甘く入ってきて打てたけど、逆にそれがシーズン中には武器になるのでは。左打者の外角へ投げてボール球にされたり、右打者の内角を攻められたら攻略するのはなかなか難しいと思う。間違いなく素材は一級品」と警戒する。

 攻略したはずの中日内からは奥川を絶賛する声のオンパレードだった。