ソフトバンク陣営も巨人の黄金ルーキーに熱い視線を注いだ。9日、10日のオープン戦(ペイペイ)で、いずれも巨人のスタメンを張ったのが高卒ルーキーの秋広優人内野手(18)だった。

 工藤公康監督(57)も無限の可能性を感じたようだ。「良い選手になりそう。走っている姿を見たけど、2メートルある選手にしてはよく動ける。ああいう姿を見ると、これから鍛えていけば、かなりすごい選手になるんだろうと思った。先が楽しみな選手」とエールを送った。

 二松学舎大付時代、投手として最速144キロ、野手として通算23本塁打をマークした秋広。ホークスもその存在を当然ながら把握していた。野手の「ポテンシャル型」として高く評価。指名するなら「ロマン枠」だった。だが、指名に至らなかったのにはワケがある。限りある支配下枠で複数のロマン砲は獲れない。「秋広を我慢してでも欲しかった選手がいた」(球団関係者)というのが理由だった。それがドラフト2位で指名した笹川吉康外野手(18)。横浜商時代に通算40本塁打。王球団会長がその飛ばす力を「天性」と評し、精鋭スカウト陣が「規格外」と声を揃えた身長193センチ、体重94キロの逸材だ。1月の新人合同自主トレで左足を骨折して現在リハビリに専念しているが、すでに柳田ら主力選手の間からも素材の良さを評価する声が上がっている。

 秋広よりも将来の大化けを見込んだ原石。秋広が活躍すればするほどに、鷹がかけた18歳への注目は必至となる――。