ロッテ・佐々木朗希投手(19)の「耐久性」をメジャーが注視している。

「大谷以上の大器」と期待された昨季は一軍に帯同しながら一、二軍を通してプロでの登板はなし。〝投げない大谷〟として最速163キロ右腕のデビューを期待していたメジャースカウトたちも肩透かしを食らった。

 その佐々木朗が5日に本拠地ZOZOマリンスタジアムの全体練習でシート打撃に登板し打者4人に35球。ストレートの最速152キロを計測し、制球が乱れる場面もあったが安打性の当たりは一本もなかった。2年目のプロデビューにひとつ階段を登った快速右腕は「楽しく投げることができた。一軍を経験している打者の反応を確認したかった」と振り返った。

 昨年も5月のフリー打撃登板直後に身体に何らかの異変を訴え、その後のプランをすべて白紙に戻した経緯があるだけに安心はできないが、順調なら12、13日の中日戦(ZOZOマリン)で1イニングの登板が予定されている。

 このニュースを受けてメジャーも調査再開に期待を寄せている。あるナ・リーグスカウトは「どうしてテークバックが山本由伸仕様になったのかが気になるところ」と前置きしながら「まずはケガを恐れずに投げてみて、前進すること。彼の評価はそれからです。まだプロで1球も投げていないわけですから、何も始まっていない。その上で彼の耐久性をじっくり見てみたい」と今後の調査方針を語った。

 最速163キロをマークした2019年、大船渡高時代の続きを見てみたいというのがスカウトならずとも多くの野球ファンの本音。メジャーも佐々木朗の〝その後〟を追いかけている。