広島のドラフト3位・大道温貴投手(22=八戸学院大)がフル回転を誓っている。新人ながら春季キャンプでは対外試合で3戦連続無失点と猛アピールに成功。度胸満点の投げっぷりの良さが佐々岡監督ら首脳陣の目に留まり、守護神候補にまで浮上している。

 ただ、順調過ぎるがゆえに気掛かりもあるという。練習試合で無失点の好投を続けて守護神をつかみ取ったテイラー・スコット投手(28)が開幕後に調子を落としズッコケた昨季の苦い失敗がある。今回のドラ3右腕も「みんなより仕上がりを早くしてアピールする」とキャンプではハイペース調整をしてきただけに「今がピークで開幕したころには疲れなどで調子落ちしてしまうのではないか…」(チームスタッフ)と心配する声もあるのだ。

 しかし、大道本人は問題なしを強調する。「疲れはありません。プロのトレーニングがすごくよくて、体が全体的にパワーアップしている。この時期にしては例年よりいいが、今の体では100%を出せていない。暖かくなってきて体がキレてくれば、もっとよくなるという楽しみがある」

 さらに「球速ももっと出そうな感じはある。むしろ状態はここから上がっていくのかなと思っています」と150キロという自己最速の更新にも自信をのぞかせる。ルーキーらしい怖いものなしの勢いでリリーフ陣の救世主となれるか、注目だ。