リーグ連覇を目指すソフトバンクが27日、オリックス戦(清武)で「開幕ローテ内定組」が揃って万全をアピールした。

 まずは順調な調整を見せているベテラン・和田毅投手(40)が先発し、3回を2安打1失点に抑える上々の投球。「今はいろいろやれることをやっていって、自分のコンディションをどんどん上げていきたい」。

 2番手には開幕投手に初指名されながらも、マメの影響で前回20日の紅白戦登板を回避した石川柊太投手(29)が初の対外試合で3回1安打無失点。3番手で登場した先発再挑戦の高橋礼投手(25)も3回2安打1四球無失点の好投だった。

 いずれも天敵・ロッテと激突する開幕カードの先発が予想される。エース・千賀らの出遅れが決定的な中で、まずは一安心といったところだ。しかし、もっとも気になる点がある。キャンプの主役を担ってきた若手野手陣の元気のなさだ。

 対外試合は2試合連続の零封負け。ここまでの4試合で合計5得点と沈んでいる。この日は若手オンリーの打線で、オリックスの二枚看板である山岡、山本と計6イニング対戦。キャンプの疲れもピークの中で相手投手のレベルを考えれば攻略は難しいが、打てばアピールになった。

 試合後は、前日に「余計にチャンス」とハッパをかけていた小久保ヘッドコーチが若鷹野手陣を集めてゲキを飛ばすシーンも。求めたのは食らいつく姿勢だ。工藤監督は「1球1球、1打席、1スイングを大事にして、この打席を何とかしないといけないと強い気持ちで向かっていってほしい。調子がいい悪いではなくて、絶対に甘い球は見逃さないというぐらい強い気持ちで、何とか俺はこの中で生き残っていくんだと」と奮起を促した。

 開幕すればデスパイネ、グラシアル、柳田らが加わってくる。ふるい落としが本格化する中で、若手の意地が早く見たい。