巨人が23日に行われたヤクルトとの練習試合(浦添)で14安打の猛攻を浴びせ、10―5で勝利した。

 キャンプ中の勝敗がシーズンを左右するわけではないが、各選手が結果を残して勝つに越したことはない。振り分けは一軍ながら若手メンバーは練習試合でも打線が低調続きだったことで、元木ヘッドも「覇気が感じられない」とバッサリやったほど。原監督も、なかなか目覚めないヤングGたちに対して主力中心の「S(スペシャル)班」を引き合いに「S班はあぐらかいて笑っているんじゃない?」に始まり「もう見ていなかったんじゃない?」と徐々にフラストレーションをためていた。

 もちろん、奮起を促す意味での言葉ではあるが、この日は一変。松原、大城、若林、北村、秋広の5選手がマルチ安打をマークし、原監督も「活気あるゲームになりましたね」とやや留飲を下げた様子だ。

「2番・右翼」でスタメン出場した松原は2回に相手先発・原樹から右翼席へ3ランをかっ飛ばした。指揮官は「まあまあ、競争だからね。安心できるところではないだろうけど、素晴らしいホームランでした」と慢心させることなく、一定の評価を与えた。沖縄での対外試合は残り3戦。この日の猛攻が呼び水となり、レギュラー勢を脅かすような突き上げが始まるのか。