楽天・田中将大投手(32)が20日、日本ハムとの練習試合(金武)に先発登板し、2回を打者10人に39球を投げ、被安打4、3失点で降板した。ストレートは最速148キロ。39球中、ストライクは64%の25球だった。

 初回、課題としていた制球がままならず、不服そうな表情を見せていた右腕。先頭・松本を外角スライダーで三振斬りスタートも中島、西川に連打を浴び、一死一、二塁から4番・中田翔内野手(31)に復帰後初被弾となる3ランを左翼スタンドへ運ばれた。

 この登板に向け田中将は「対打者に投げることで力が入ってくると思うし、自分の感覚とのズレも出てくると思う。その中でいろいろな感覚を確かめられたらいい」としていた。

 初回、28球で4安打3失点。結果だけ見れば最悪の滑り出しも、制球面に課題が出たこと、これが実戦調整のスタートということを考えれば〝最高のスタート〟だったともいえる。

 その反省をすぐに生かした右腕は、2イニング目にはギアを1段落とし制球重視の投球を披露。打者3人をわずか11球で三者凡退に打ち取った。8年ぶりの日本球界復帰に向けた初実戦は、修正するべき課題が明確に出たマウンドだった。