<DeNA5-1楽天(8日)>DeNAの「キューバの至宝」こと、ユリエスキ・グリエル内野手(30)が、8日の楽天戦(横浜)でいきなり猛打賞デビュー。チームの5―1の勝利に貢献した。

「3番・三塁」でスタメン出場すると、まずは守備で魅せた。初回、2番・藤田の叩きつけた三ゴロをノーステップで一塁に送球すると場内から歓声が上がった。

 本職の打撃でも大暴れ。初回の日本初打席こそ遊ゴロだったが、3回の第2打席では鋭い打球が三塁手のグラブをはじいて左前へ。続くブランコの右中間二塁打で本塁まで激走し、同点のホームを踏んだ。

 5回の第3打席では、これも球足の速い打球の左二塁打。7回の第4打席ではセンター前へきれいにはじき返した。

 猛打賞を生みだしたのは、2009年のWBCで当時西武の中島裕之(31=現アスレチックス傘下2A)からもらったコゲ茶色のバット。金色で「中島裕之」と刻印されている。年も1つ違いの中島のプレーにほれ込んだグリエルがおねだりし、中島が大会終了時、大量にプレゼントした。その後もグリエルは中島からバットを送ってもらいキューバリーグでもナカジバットで好成績を挙げていた。

 来日後、二軍戦では違うバットを使っていたが「海外リーグでの最初の試合。心配もあった」(グリエル)と、大事なデビュー戦で慣れ親しんだ“相棒”を選び好結果につながった。

 中畑監督は「グリエルは走攻守に動きがシャープ。ベンチの雰囲気も明るくなった」と大ハシャギ。何やらグリエルの加入でDeNAの様子が変わってきた。