巨人の桑田真澄投手チーフコーチ補佐(52)が、短所を長所へと変える独自の〝桑田理論〟について語った。

 13日の宮崎春季キャンプで、一軍投手陣へ精力的に指導を行った桑田コーチ。ブルペン入りした投手らには、投球後にそれぞれ時間をかけじっくりとアドバイスを送っていた。

 そんな中、気になったのはドラフト1位ルーキー・平内に対する指導だった。右腕をしきりに触るなど、何かをチェックするかのようだった。早速、その理由について問われると「平内は(ヒジが)曲がっているタイプなので、(一般的に見て)『曲がっている=異常だ』ということです」。右腕のヒジが通常よりも歪曲気味であることを指摘した。

 ケガのリスクも含め一見、短所にも思えるが、決してそうではない。桑田コーチはこれを「異常の正常」と独特の言い回しで表現し、こう語った。「プロの世界では『異常の正常』ってすごく大事な考え方。腕が曲がっているからこそ、(手先が)頭の近くを通ってくるとか、曲がっているからこそストレートがカット系のボールになるとか。そういったものをプラスに変えていけば良いんじゃないかなと思っています」。

 工夫一つで長所にもなることを説いた桑田コーチ。あとは選手個々がどう生かすかだ。