巨人のS班那覇キャンプ第2クール初日(11日)、大竹寛投手(37)がS班最多タイとなる6度目のブルペンに入った。

 あいにくの雨模様となった沖縄で背番号17は杉内コーチと時折、ボールの握りを確認しながら、チェンジアップを中心に49球を投げ込んだ。「チェンジアップを覚えようと思って、数は少し多めに投げています。杉内さんから教わってそれを参考にしています」と明かした。

 これまで右腕の決め球は右打者の内角をえぐるシュート。チェンジアップも時折、投じてはいたが、納得いく球ではなかった。「横の変化は僕は得意というか、よく使うんですけど、落ち球があるともう少し有効になると考えた」(大竹)とプロ20年目にしてさらなる進化を目指すという。

 もちろん実戦で使うにはさらなる投げ込みが必要。「感触? まだまだですね。こうかなというのは見えてきたかなと。でももっともっと練習しないとですね」と前を向いた。

 昨季の大竹は29試合で自己最多の16ホールドをマークしたものの、終盤に腰の張りで離脱。「投げる体力をつけていきたい」と今季はシーズン完走を目指すという。

 温厚なキャラで「癒やしのオアシス」(宮本コーチ)と呼ばれる大竹。「僕は今年のことしか考えていない。その日その日をしっかり目標を持って過ごしています」と腕をぶすベテランが、今年もチームを支えてくれそうだ。