侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)らが9日に巨人の宮崎キャンプを視察した。

 稲葉監督が原辰徳監督(62)とともに通称「原タワー」に腰かけて意見交換する傍らで、巨人のユニホームを着た首脳陣や選手たちが次々と向かったのは、侍ジャパンの一員として同行していた〝元同僚〟のもとだった。それが、代表チームで強化本部編成戦略担当を兼務する井端弘和内野守備・走塁コーチ(45)だ。

 現役時代の最後は巨人でプレーし、その後は内野守備走塁コーチとして指導に当たっていたこともあり、当時を知る関係者が続々とあいさつに訪れた。主砲の岡本和は打撃練習の合間に笑顔で言葉を交わし「世間話はしましたよ」とニッコリ。首脳陣でも村田修一野手総合コーチらが歩み寄り、井端氏は「原タワー」が無人となった後も、助言を求めた4年目・北村や重信を前に身振り手振りを交えてアドバイスを送った。

 巨人関係者によれば「井端さんに選手はもちろんですが、コーチ陣も『コーチングのことについて教えてほしい』と言っていたそうです」とのこと。指導法にも定評があり、ゴールデン・グラブ賞を7度受賞した功績は、巨人を離れた今でも色あせることはないようだ。