今季、新加入したチェン・ウェイン投手(35)が8日、矢野燿大監督(52)の見守る中、ブルペンで約70球を投げ込んだ。

 ストレート、チェンジアップ、カーブなどの変化球も織り交ぜたチェンは「まだストレートを投げる時のリリース感覚だったりが、自分の思い通りには投げ切れていない。それをしっかりと投げ切れるようになってから、チェンジアップやカーブと変化球の割合を増やしていきたい」と振り返った。

 まだ自身の調整は強度を上げている段階のようだが、矢野監督は「投げるのを見るたびに、楽しみが増えている」と日米通算95勝の左腕の実力をあらためて感じ取った様子。投球後の本人のもとへ、歩み寄り「15勝頼むぞ!」と熱いゲキも送った。

 猛虎の指揮官の思いを意気に受け取った左腕は、今夏開催予定の東京五輪についても言及。「まだ(台湾)代表に入れるか、予選を通れるかはわからない状況ですが、もし代表に選ばれて日本で投げれるという機会があるので、あれば本当に楽しみ」と意欲的。五輪では過去に04年、08年と代表入りを果たしているだけに、実現すれば日本代表には手ごわい存在となりそうだ。