昨年のパ・リーグ新人王、西武・平良海馬投手(21)が「理想の回転軸探し」に没頭している。

 3日、平良はブルペンで50球の投げ込みを行い、この時期としては速い153キロを計測した。最速160キロ右腕はただ速い球を投げるだけではなく、その質の向上にも貪欲だ。

 毎回、ブルペン投球の際にはマウンドと捕手の中間地点より捕手寄りの地点に「ラプソード」という3Dトラッキングシステムによる計測機器を設置し全投球の球速、回転数、回転軸などを測定している。

 平良は「少しフォーシームが普通の人よりもカット気味になる。伸びるような球が投げられるように練習をしている」と課題を語った上で、昨年春から同計測機を導入した理由をこう説明した。

「実際に投げているボールとキャッチャーが受けている感覚が違う。ボクの投げている感覚も違うので、人が見るより機械が見た方が正確だと思った。受けているキャッチャーの意見も聞きつつ、ちゃんとした数値を出してボールを改善したいと思った」

 平良のこだわりは理想とする回転軸の角度を一定にすること。「回転数は全く見ていない。ボールの回転軸を見ている。どれだけ倒れているかというところ」

 打者が狙っていても打てないストレート(フォーシーム)の回転軸は地面と平行にキレイなバックスピンを描いていること。「投げるおかわり」は常に考えながら投げる研究者でもあるようだ。