巨人・原辰徳監督(62)が2日、来日の見通しが立たない外国人選手の入国制限について複雑な思いを明かした。

 政府はこの日、10都府県に発令中の緊急事態宣言を今月7日から3月7日まで1か月延長することを決定。その影響はプロ野球界にも波及し、今月7日までとされている外国人の新規入国停止措置も延長される公算が高まった。3月7日以降に来日できたとしても2週間の隔離が必要で、3月26日の開幕に向けた助っ人の調整に支障をきたす可能性も十分ある。

 巨人で言えば、新外国人のスモークやテームズが該当するが、この来日問題はNPB球団だけでなくスポーツ界全体に共通する悩みの種となっている。

 原監督はあくまでも現場を預かる一人の責任者の立場として「もちろん厳しいルールは守る」とした上で「緩和措置はないかなというふうに思いますね。アスリートにとって2週間何もしない、ホテルに缶詰めにするというのはどういうことかというね。逆らうとかというんじゃなくて、きちんとしたルールの中で、世の中に迷惑をかけずにそういう(緩和する)措置を考えていただけると。チームは(宣言発出前の)12月ぐらいで決まっているわけですから、そのメンバーで開幕を迎えられるというのは、切実なる12球団の願いだと思います」と私見を述べた。

 その上で「スポーツ庁長官になった室伏さんなんかが、アスリートという部分で何か一石を投じてくれるとありがたいなというのが、私の独り言ですね。2週間、アスリートが運動しちゃいけないという体の部分で何か措置はないのかなと。多少の措置が取られることもお願いしたいところはありますね。何か良い方法が見つかってルールが決まるといいなと思います」とした。

 今夏には先行き不透明ながら、東京五輪も予定されており、球界にとどまる話ではない。スポーツ界全体の今後を思っての「独り言」は、新たなうねりを起こすのか――。