どん底からはい上がれるか――。巨人・原辰徳監督(62)が2日、二軍ブルペンを訪れ、アキレス腱断裂から復活を期す野上亮磨投手(33)を視察した。

 春季宮崎キャンプ2日目となったこの日の午前中、指揮官が一軍のサンマリンスタジアムを離れて向かった先は、ファームのブルペンだった。そこでは、懸命に腕を振りながら55球を投げ込む野上の姿があった。投球練習を終えると、原監督は野上のもとへ歩み寄り、何事か言葉をかけた。

 指揮官は再起に向け、その舞台を用意することを伝えたといい「どこかでちゃんとチャンスを与えるようにして、それを彼がどうつかんでいくかでしょうね。努力家だし、練習もしている」と語った。

 もちろん、野上が置かれた立場は崖っ縁だ。「去年は何もできなかったわけだから」(原監督)としたように、2019年秋に左アキレス腱を断裂した大ケガの影響で昨季の一軍登板はゼロに終わった。オフの契約更改では減額制限を超える80%ダウンとなり、今季年俸は1億2000万円減の3000万円。「投げないと始まらない」と決意を語っていた右腕の今後が注目される。