巨人の田中豊樹投手(27)が2日、一軍メンバーでは唯一となる〝半そで姿〟でサンマリンスタジアムのグラウンドに現れた。
 
 宮崎春季キャンプの2日目。午前10時前の練習開始時には雲が多く、時折強い西風が吹き付けるなど気温も10度を下回っていたため、ほぼ全メンバーがアンダーウエアなど防寒着を着用してグラウンド入りした。

 そうした中、異様な存在感を示していたのが田中だ。選手やスタッフをはじめ、報道陣の多くも寒さに震える中、元気いっぱいに黙々とウォームアップ。チーム内から「半そでかよ!」とツッコミが入ると「へへっ」と不敵な笑みを浮かべ、周囲を驚かせていた。

 寒さだけでなく逆境にも強い。日本ハムを戦力外となり、トライアウトを経て育成契約で巨人に入団した昨季は、二軍戦で主にクローザーとして奮闘。昨年7月25日までに10試合に登板し、防御率1・93と結果を残すと翌26日には支配下契約を勝ち取った。一軍では昨季31試合に登板して防御率4・88の四死球21と制球面で課題を残したとはいえ、春季キャンプでは〝雑草魂〟で更なる成長を目指す。