楽天・石井一久GM兼監督(47)が30日、持ち前のトーク力を全開にさせた。8年ぶりにチームへ復帰した田中将大投手(32)の会見が東京都内でこの日行われ、三木谷会長、立花球団社長とともに指揮官も同席。日米通算177勝を誇る右腕について「まだ、僕の方が通算(182勝で)勝っているので。勝つまでは将大って偉そうに言って、それ以上超えたら『ねぇねぇ、田中君』と言おうかなと思っています」と〝石井節〟をフルスロットルにさせながらジョーク交じりで述べ、会場内の爆笑を誘った。

 会見中、田中からはあらためて直々に「石井GM兼監督には今回僕の気持ちにも寄り添っていただいて、そして『田中選手が必要なんです。力が必要なんです』と言っていただいた。本当に選手としてありがたい評価をしていただけたなと思っています。ありがとうございます」と感謝の言葉も送られた。

 そして右腕から「日米両方を経験されている。同じポジションの投手ということで調整している段階でうまくできないことも出てくると思います。その時はいろいろと頼りにして、いろいろとアドバイスをいただきたいなと思っています。よろしくお願いします」と頭も下げられ、これには石井GM兼監督も笑みを見せながら逆に「お願いします」と呼応した。

 だが、その一方で石井GM兼監督は「特別な選手なんですけど、特別扱いはしないと僕は決めていますし、しっかりとパフォーマンスを出してこそ、野球選手だと思っているので。会見始まる前に(田中からは)『もうちょっと、ふわっとした軽くス~ッとした話をしてくださいよ』と言われたが、こんな中でそんな話をできるはずもないので」と指揮官としての厳しい姿勢も貫いていた。