「まだ試合で投げる段階ではない」ヤクルト・奥川が一軍キャンプに呼ばれた理由

2021年01月23日 05時15分

キャンプ一軍帯同が決まり、笑顔のヤクルト・奥川(代表撮影)

 近未来のエース候補生に〝英才教育″だ。2年目のヤクルト・奥川恭伸投手(19)が今キャンプで初の一軍スタートを切ることになった。

 22日の正式発表を受けて報道対応した右腕は埼玉・戸田での自主トレ後に「うれしいです。少し緊張すると思うが、いろいろと聞ける環境。その中でしっかりアピールしていきたい」と笑みを見せたが、ライバルたちと〝ヨーイドン〟ではスタートできない。高津監督は「別メニューではないが、彼(奥川)のスローイングメニューをキャンプ前に決めて入っていく形にします」と話す。

 チームは2月中旬頃から練習試合などの実戦に入り、先発ローテ入りを目指す若手や中堅投手はここで競争することになる。しかし、チーム関係者は「奥川はまだ試合に投げる段階ではない。その前の段階」と言う。

 昨年は右ヒジの軽い炎症などから2度のノースロー期間があった。奥川も「投げられるならたくさん投げたい」と意欲をのぞかせる一方で「今は痛いとか体の不安もないんですけど、オーバーペースになりすぎると、ヒジじゃなくても他の部分に違和感が出たりするかもしれないので、そこは抑えながら」と同じ轍を踏まないよう慎重な一面を見せる。

 それでも一軍の空気感に触れることで奥川にもプラスになるはず。高津監督には「投げることや技術的なこと以外で経験させてあげたい。プロ野球を分かってほしい気持ちが強い」との狙いもある。

 昨季の一軍登板は最終戦での先発1試合にとどまった。指揮官との〝二人三脚〟で通算防御率22・50からの奥川の逆襲が始まる。