今季が2年目の中日・郡司裕也捕手(23)が大リーガーの打撃理論を取り入れ、正捕手取りに意欲を燃やしている。

 昨季は開幕一軍こそつかんだが30試合の出場にとどまり、打率1割5分6厘と自慢の打力をアピールできなかった。「去年、結果を残していないので何かを変えなくてはいけない。打率もそうだし、飛距離もそうだし、全体的にレベルアップしないと」との思いから、今オフは一流のメジャーリーガーを研究する東京のパーソナルトレーニングジム「Rebase」に通い、打撃改造に着手した。

 その中で参考にしたのがエンゼルスのマイク・トラウト外野手(29)で「完全にコピーしているとかではないけど、バットの出し方を参考にしている」。その結果、これまで使ってこなかった腹斜筋を使う打撃フォームへ進化。「今までは体の回転で球を飛ばすイメージだったが、それを左の腹斜筋を伸ばして右の腹斜筋を縮めてから体と一緒に回っていく。体の一面しか使えていなかったのが立体的に使えるようになり、最初は全然できなかったけど、だんだんさまになってきたかな」と手応えを感じている。

 正捕手争いでは、昨季チーム最多の74試合で先発マスクをかぶった木下拓が大きくリードしている。それでも郡司は「正捕手を取るという目標で今年はやる。壁はかなり高いし、厳しい状況なのは分かっているつもりだけど、そこを突破していくための策を考えてやっていきたい。まずは打撃でアピールしないと」と鼻息を荒くしている。