広島が9日の中日戦(マツダ)を3―2で制し、再び貯金を最多タイの11にした。同点の7回に代打・松山が勝ち越し打を放ち、投げては篠田が3勝目を挙げた。


 この日は予期せぬ事態に見舞われた。試合前、8日のヤクルト戦で右手を痛めた堂林翔太内野手(22)が「右手薬指中節骨基部骨折」と診断され、登録を抹消。復帰まで約6~7週間かかると見られ、堂林は「早く戻れると思ってリハビリをしていきたい。いい状態だったのでそれが悔しい」と唇をかむしかない。野村監督は「いなくなったのは痛いが、そこで木村や小窪、調子の悪い梵がきっかけにしてくれれば」と内野陣にゲキを飛ばした。


 プリンスの離脱でレギュラー争いが激化しそうだが、ナインは別の意味でも奮起している。堂林はチームでナンバーワンのカープ女子人気を誇ることで「堂林がいなくなったからといって女性ファンが来なくなったといわれるわけにはいかない。球場に来てもらうためにも勝ちまくらないといけない」(チーム関係者)。ある選手は「いいプレーを見せることで自分のファンになってもらう機会になるかもしれない」と女性ファンを“強奪”するチャンスと捉えている。

 10日にはイベント「関東カープ女子野球観戦ツアー」も開催されるだけになおさら気合が入るわけだ。プリンス離脱をプラスにできるか。