DeNAからFAで巨人に加入した井納翔一投手(34)が、新天地で「吸収と還元」をテーマにシーズンに臨む。

 18日、川崎市内のジャイアンツ球場で自主トレを公開。今年初となる16球のブルペン投球を行った右腕は「しっかりと投げられました。初日としては自分が思ったより良かった」と、笑顔で振り返った。

 昨年12月の入団会見では原監督からローテを守っての「150投球回」を期待された。17年を最後に3年間規定投球回到達はないが、「技術もそうですけど、体のケアなど次の試合に向けてまでの、体の調整方法に気をつけたい」とコブシを握る。

 投手としてはさらなる成長を目指す。先日、就任が決まった桑田真澄投手チーフコーチ補佐(52)には「伝統あるチームの中でエース番号を何年もずっと続けていた素晴らしい選手。メジャーでも成績を残している方なので、いろいろと聞いて僕の今後の野球人生に役立てたい。自分の調整方法に加えられるものがあれば」と、対面を心待ちにする。

 また巨人残留が決まったエース菅野智之投手(31)には「僕自身は日本で一番いい投手だと思うし、吸収というか、練習方法など見て学べるところがいろいろある」と一挙手一投足を自身の糧にするつもりだ。

 吸収する一方でヤングG投にはこれまでの経験を還元していく。「年齢も離れている子とかいますし、僕自身も(プロに)入った時、年齢の離れた選手に話しかけるのは相当な勇気と覚悟が必要だったので、逆に若い子は僕から話しかけてやっていければ」と、キャンプから積極的に会話をしていくという。

 予想のつかない言動から「ハマの宇宙人」の異名を持つ右腕の加入で、G投がどんな化学反応を見せるのか、目が離せない。