力強いエールだ。巨人の投手チーフコーチ補佐として15年ぶりの〝古巣復帰〟が決定した桑田真澄氏が、さっそく独自色を打ち出した。

 12日に原辰徳監督と並び、リモートでの就任会見に臨んだ桑田氏は選手の育成プランや意気込みを次々と語った。そのなかで自らが現役時代につけた背番号18を継承し、今オフのメジャー挑戦の夢にフタをしたエース・菅野智之投手について質問が及ぶと「個人的な意見ですけど」と思わぬ言葉を口にした。

 まずは「非の打ちどころのないピッチャーだと思います」と評しつつ「メジャーを目指したことで彼の心境はすごい複雑だと思うんですよね。今年1年ジャイアンツでプレーするということが決まりましたので、日本一のために全力で投げてほしいと思います。そして、また1年終わったら新たな挑戦をしてもらえたらなと思います。その思いはなぜかというとメジャーのマウンドは素晴らしいものがありますので、そういったところも経験することで、さらに彼が飛躍できるんじゃないかなと思っています」と背中を押した。

 桑田氏自身も2006年の巨人退団後に海を渡り、パイレーツでプレー。そうした経験も踏まえた上での言葉だったに違いない。来オフのメジャー再挑戦に含みを持たせている右腕には、心強い〝援軍〟となりそうだ。