【藤井康雄連載コラム】もう60歳前だけど常にスタンバイしてます!!

2020年12月25日 11時00分

アマチュアのコーチを務め、指導力に磨きをかけている

【藤井康雄「勇者の魂」(最終回)】オリックスは今年も最下位に終わりました。吉田正尚の前後に相手が神経を使う打者がもう2人、3人といれば正尚をもっと生かせるし、得点力もアップしたでしょう。正尚だけではどうにもならんですよ。山本由伸という点をやらないいい投手がいるのに、点を取ってあげられないからしんどいですよ。

 昔のブルーサンダー打線のころは3~4点取られても、5~6点取ってくれるから、逆に投手もよりいい投球になるんです。1点もやれない投球をするのか、3~4点取られてもいい投球をするのか…。山本は1点もやれないというのが多いですよねえ。防御率、奪三振と能力を出しているのに勝ちがつかないのはチーム力が…ということになるよね。気の毒ですよ。

 監督の途中交代もオリックスの専売特許みたいになってますよね。選手としては申し訳なさがあると思う。でも、来年に今使っている若手が独り立ちしてやってもらうしかないですよ。雰囲気が明るいし、今より20勝くらい増えてもいいと思う。若いから勝つことが自信につながるでしょう。

 僕の今後は…。今は神戸の総合建設業の共栄組に所属し、仕事の傍らで少年野球の神戸中央リトルシニア、関西創価高で打撃コーチをしています。アマチュアの指導をしながらプロ野球を見ているんだけど、子供を教えることで自分の指導力が細かく磨かれている感じはありますよ。それをもう一回、プロで生かせるチャンスがあればいいかなと思っています。

 プロってスイングがきれいだし、振れるでしょ。子供はバラバラで汚いんだけど、それが教えることで大きく変化していいスイングになる。変化の度合いがめちゃめちゃあるので、去年までレギュラーでもなかった中2の選手が今年4番を打つようになるんです。変化の大きさは僕も学ぶところがあるし、その指導がプロにも通じると思うんです。次元の高いところばかりで見ていたのを下げてみて勉強し直すと、新しいものが見えてくる。元プロでコーチしていたから…と偉ぶるんじゃなくてね。

 他のスポーツのユーチューブもよく見ます。今は時間がいっぱいあるからね(笑い)。こういう教え方もあるとか、視野が広がってよりわかりやすい表現でプロに伝えられることがあるんじゃないかって思うし、いろんな世界から野球に導けるじゃないかと。アマチュアの指導者がプロにいきなり教えても聞かないかもしれないけど、プロを経験して知識があって、アマチュアからも得たものがあるとなれば、聞き入れ方も違ってくるはず。また指導者になった時に結構、役に立つと思うんですよ。

 それがオリックスになれば一番いいんでしょうし、自分を試すためにはどの球団でもいい。もう60歳前にきたけど、常にスタンバイしてますよ。 

 ☆ふじい・やすお 1962年7月7日、広島県福山市出身。泉州高(現近大泉州)から社会人・プリンスホテルを経て、86年のドラフト4位で阪急に入団。長距離砲としてブルーサンダー打線の一角を担った。オリックスでも95、96年の連覇に貢献。勝負強い打撃が持ち味で、通算満塁本塁打(14本)は歴代3位。代打満塁本塁打(4本)は日本記録。2002年に引退後はオリックス二軍打撃コーチ、11年からソフトバンクで一軍打撃コーチを務め、18年にオリックスに一軍打撃コーチとして復帰。今年から総合建設業「共栄組」に籍を置き、JSPORTSの解説、神戸中央リトルシニア、関西創価で指導している。

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