FA戦士・梶谷&井納は〝原のオキテ〟を乗り越えられるか

2020年12月21日 05時15分

左から井納、原監督、梶谷

 FA戦士2人は〝原のオキテ〟を乗り越えられるのか。巨人は今オフにDeNAからFA宣言した梶谷隆幸外野手(32)と井納翔一投手(34)の〝ダブル獲り〟に成功した。ただ、原辰徳監督(62)が掲げる「実力至上主義」の下では一切の隙も許されない。故障がちだった梶谷、登板間隔を空けて先発ローテーションを回った井納それぞれに2つのキーワードが浮上している。

 原監督が同席した中、14日に入団会見に臨んだ両FA戦士は新天地にかける強い意気込みを語ったが、まだ一歩を踏みだしたに過ぎない。梶谷には手薄な外野と固定できなかった1番を埋めるピースとして大きな期待をかけられ、井納には駒不足の先発ローテを支える活躍が求められる。梶谷の人的補償は田中俊でスピード決着し、井納に補償は発生しない。自主トレを経て、チーム合流を待つばかりとなったが、真価が問われるのは開幕後の働きぶりだろう。

 そこで2人が直面するのが原監督が持論とする〝鉄則〟だ。まず梶谷に求められるのは「鋼の肉体」だろう。今季の梶谷は109試合に出場してリーグ2位の打率3割2分3厘をマークしたが、高いポテンシャルを持ちながら何度も故障に泣かされてきた経緯もある。その結果、14年間で規定打席に到達できたのは5度だった。

 原巨人で故障離脱は〝ご法度〟で、指揮官は何度も「職場放棄」と厳しい姿勢を打ち出してきた。選手寿命を考慮し「俺は『痛い』と言った選手は使ったことがない」とする半面、メジャー通算1312安打をマークしたパーラであっても右ヒザを負傷して不本意な成績に終わると1年で退団となった。

 また、井納には「無尽蔵のスタミナ」が求められそうだ。原監督は会見でも「先発ローテーションの一角として中5日、中6日、時には中4日で回ってもらいたい」と語ったように、かねて中6日に縛られないスタンスだ。超過密日程となった今季中にも「中4日ならちょっと違った形で見守る必要があるけど、ジャイアンツは中5日が普通である」と断言していた。

 一方、今季の井納はシーズン序盤にDeNA・ラミレス前監督の「毎週中6日でいくより、長めのリカバリーを置けば、さらに力強いパフォーマンスを出してくれるタイプ」との判断で、〝投げ抹消〟によって中10日以上を空ける措置も取られた。だが、巨人でローテの軸を担うからには悠長には構えていられない。右腕に期待するイニング数が「150イニング」と設定したのも、そのために違いない。

 いずれにせよ、G党の支持や評価を得られるかは、今後の活躍にかかっている。