盟友からの挑戦状に鷹・和田「スギがベンチにいる巨人と対戦したい」

2020年12月20日 20時55分

人吉市を訪問した杉内俊哉(左)と和田毅
人吉市を訪問した杉内俊哉(左)と和田毅

 プロ19年目のハイライトは盟友の前での快投だ――。ソフトバンク・和田毅投手(39)が20日、来季から巨人一軍投手コーチを務める杉内俊哉コーチ(40)とともに今年7月の豪雨で球磨川が氾濫するなど甚大な被害を受けた熊本・人吉市を慰問。互いに「衝撃的だった」と言葉を失う惨状を目の当たりにし「野球の全力プレーで元気や勇気を与えたい」と誓った。

 打撃の神様・川上哲治氏を生んだ人吉。九州にあって鷹党よりもG党が権勢を誇る同地で「打倒ホークス」を掲げて〝盟主復権〟を誓った杉内コーチに、クールな左腕が熱のこもった言葉で返した。

「日本シリーズでベンチにスギがいるジャイアンツと対戦したい。その時にはスギに『まだやってるなぁ』『まだ投げられるなぁ』と思ってもらえる投球がしたい」

 来年2月に40歳を迎える。慰問先の西瀬小学校での「夢授業」では、子供たちを前に「完全試合を達成する」と自身の夢を色紙に力強く書き記した。

「まずはチーム内競争に勝たないことには始まらない。ローテの6枚に入って、一年間回るというのが僕の目標。チームの5年連続日本一に貢献したい」。まずは現実的目標を達成し、野心を捨てずに夢を追い続けることが、太く長い野球人生につながると心得ている。

 伝説のV9監督である川上氏の名を冠した「川上哲治記念球場」で、松坂世代の盟友・杉内コーチと時間を共にしたことで自然と感じるものもあった。「僕にとっても縁起のいい所で野球教室ができた。縁のある場所に来られて、いい縁をいただいた」。巨人V9を超える「V10」を掲げるホークスの精神的支柱は、年の瀬に日本一V5への思いを新たにした。

「常勝の魂」を宿す男が言葉で、行動で、マウンドで、来季も唯一無二の存在感を放つ。