DeNA・今永昇太投手(27)が17日、横浜市内で契約更改交渉を行い、3600万円ダウンの1億円でサインした。

 今永は、交渉の席でまず三原球団代表に対し「3月、4月の大変な状況の中、何不自由なく球場を使わせていただいて、また生活を守っていただいて、選手と選手の家族を守っていただいた。僕のほうから金額の話をする前に、感謝の気持ちを述べさせていただいた」と明かした。

 その上で「僕自身、1年間何もしていないとの同じ」と伝えたところ、同代表からは「何もしていないわけはなく、離脱するまでは若い子を中心に引っ張っていてもらった」との言葉をかけられたという。

 今季は2年連続で開幕投手を務めたが、8月に左肩違和感で出場選手登録を外れ、そのままシーズン最後まで戦線から離脱した。9試合に登板して5勝3敗、防御率3・23。「こうやって1億円を超える年俸をいただきながら離脱してしまったというところに、本当に悔しい思いがある。大台まで残してもらった球団の配慮というものをくみ取ってやりたいと思う」と唇をかみしめた。

 シーズン終盤の10月には左肩にメスを入れ、クリーニング手術を受けた。経過は順調で現在、ウエート、ランニングを中心にリハビリを行っている。年明けからはキャッチボールを再開し、春季キャンプ中の2月中盤に、ブルペン入りを目指す。

「肩のケガはやっぱりプラス1か月、自分の元通りの感覚に戻るまでは、ベイスターズでケガした人に話を聞くと、プラス1年ぐらいかかると言われている。それぐらい長い目で見ながら、復帰する日をあまり設定せずに、やれることをクリアしていって僕自身〝じゃあ復帰だね〟という形で考えています」

 三浦監督とも話をしたといい「しっかりと治して万全の状態で帰ってきてくれと言われたので、僕もしっかりローテーションピッチャーとしてのボールが投げられるようになって復帰したいなと思う」と述べた。

 来季については「今年優勝しかダメという状況の中で、そこを目指せなかった。僕自身、しっかりと1年間投げられれば、チームも必ずいい位置にいると思う。復帰というのは定めていないが、自分が復帰した時にチームを引っ張っていけるように頑張っていく」と話し、あらためてケガからの復活を誓った。

 来季からは選手会長の座にも就く「ハマのエース」。チームメートから全幅の信頼を集める左腕は、今季の悔しさを胸に復帰の道を歩む。(金額は推定)