昨オフにFA〝2連敗〟の巨人が、今度はダブル獲りに成功した。

 巨人は12日、DeNAから国内FA権を行使した井納翔一投手(34)の入団を発表。古巣のDeNAも同じタイミングで右腕の退団を発表した。これで国内FA権を行使した梶谷隆幸外野手(32)との両獲りに成功。14日にも、原辰徳監督(62)同席のもと両選手の〝合同会見〟が行われる。

 井納は交渉解禁日の6日、都内でヤクルト、巨人とそれぞれ交渉した。その席で巨人は2年総額約2億円、背番号「21」を提示していたとみられる。井納はDeNAを通じ球団やファンへの感謝の言葉とともに「本当に濃い8年間でした。ありがとうございました」などのコメント寄せた。

 今季14勝(2敗)のエース・菅野の穴を埋める先発投手獲得は、今オフ最大の懸案事項でもあった。通算50勝、大きな故障のない頑健な右腕の加入は大きい。

 メジャー移籍濃厚な菅野が残留する可能性はあるものの、今季9勝(6敗)の戸郷、8勝(4敗)のサンチェスに井納が加わることで1カード3試合を確実に任せられる計算が立つ。安定した投手起用がひとまず可能になった。

 昨年は鈴木、美馬のFAでの獲得に失敗したが、今年は電光石火のダブル獲り。11日に行われた「シーズン感謝祭」で「個人的には、来季を迎えるにあたって、初めて『早く来季来い!』と燃えております」とリベンジを誓った原監督にとっても吉報となったに違いない。