FA最多流出の西武 守護神・増田残留の裏に渡辺GMの「対話重視」

2020年12月04日 13時45分

渡辺久信GM

 西武・渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM=55)が4日、FA残留を決めた守護神・増田達至投手(32)について現在の心境を語った。

「だいぶ悩んで決断したと思いますし、本人、家族の決断に感謝したいと思います」

 こうリモート会見を切り出した渡辺GMは「FAですし、行使するもしないも本人の自由なので、球団としてはとにかく増田に残ってほしいという誠意を示した。ファンもすごく気にかけている部分があったので、それを話して本人を引き留めていました」とこれまでの残留交渉の経緯を振り返った。

 そして、増田本人から残留の決断を知らされる電話を受けたのが3日の昼過ぎ。同GMは「率直にすごくうれしかった。気持ち的には私個人も球団も残ってほしかったので、その言葉が聞けてホッとした。ここ何日間というのは毎日緊張している状態でした」と今オフ最大の懸案だった守護神の引き留めが成就した瞬間の感情を語った。

 渡辺GMは改めて増田の評価について「入団からずっと8年間、大きなケガもなく一軍でバリバリ仕事をして戦力になってくれたことが一番」とした上で今後への期待をこう語った。

「これから投手寿命も延びていますし、しっかりコンディショニングを整えて毎年毎年いい成績を収めてほしい。そしてライオンズの投手として名球会入り、そこも目指してほしいと本人には伝えました」

 渡辺GMが人事の責任者となった昨オフから十亀、金子のFA引き留めに成功し、今オフもチームの最大懸案だった守護神の流出をシャットアウト。これまで12球団最多のFA流出者を出してきた西武の潮流は「言葉」を何より大事にし、常に選手との対話を重視する同GMの手法によって確実に変わりつつある。

 当事者である渡辺GMは「我々としては、選手ファーストで見ているところもある。会社(球団)の方が(資金面で)頑張ってくれているというのもあります」と説明したが、他球団の評価を聞きたがっていたFA市場の注目選手が最後は納得して行使残留をする。

 そこには当然、対人対応に優れた同GMの人としての深さがあるようだ。