「平成の怪物」の後継者が竜に誕生――。中日・梅津晃大投手(24)が28日、ナゴヤ球場で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1500万円でサインした。さらに会見では現在の背番号「28」から来季は「18」をつけることを表明。「小学校から松坂大輔さんをすごいカッコよく思っていた。プロ野球選手になって18番をつけるということが一つの大きな夢だったので、それをかなえることができてうれしいです」と喜びを爆発させた。

 今季限りで引退した吉見のアドバイスから夢が実現した。現西武・松坂が昨年まで背負っていた憧れの「18」が空き番となり、梅津の気持ちを知っていた元エースから昨年の秋季練習中に「お前、18つけろよ! くださいと言いに行けよ。絶対に似合うだろう」と冗談交じりにハッパをかけられたという。

「たぶん吉見さんは覚えてないと思いますけど、言われた側は18似合いますかね」と、その気になった梅津は「自分から言わないとつけられない。入ってくる人にどんどん(空き番号を)つけていくものなので、取られる前に僕が先手を打ったような形です」とアクションを起こした。

 しかし、昨秋の加藤球団代表との話し合いでは、今年結果を出したらということが条件だったが、今季は開幕ローテーション入りも7試合で2勝3敗、防御率3・74。8月2日のヤクルト戦で延長10回無失点の快投を披露したのを最後に右ヒジ痛で二軍落ちすると、そのままシーズンを終えた。「このような結果だったので諦めていたけど、加藤代表から『期待をしているし、来年に向けてモチベーションを上げてほしい』と言われた。責任を感じているけど、ありがたく、その話をいただきました」と感謝する。

 18番に対しては「自分の背番号というより、プロ野球界のエースナンバー。よくよく考えると重いなと思ったりもするけど『それを背負っていける選手だと思っているから』と加藤代表に言ってもらえたので、自分を信じて強い気持ちを持ってやっていきたい」と気合を入れている。

 憧れの先輩右腕の松坂には「18番をいただけたということで連絡してみようかなと思う」とニヤリ。竜の新18番が来季3年目こそ躍動し、エース級の働きを見せてくれそうだ。(金額は推定)