〝絶対王者〟ソフトバンクに緩みなし! 工藤監督が、周東が、上林が口にする飽くなき向上心

2020年11月28日 18時05分

優勝も束の間、次の戦いはもう始まっている

 14ゲーム差でパリーグを制し、4年連続で日本一に輝いたソフトバンク。「日本シリーズ」では7・5ゲーム差をつけてセ・リーグを制した巨人を相手に、昨年に続いての4連勝だった。まさに「鷹時代到来」を球界全体に、世間に、強く印象づけた。センセーショナルな勝ちっぷりにセ・リーグを含めた他球団が圧倒的な「力の差」に危機感を覚えている。

 その証拠に、他球団の首脳陣や選手の間からはソフトバンクを意識した発言が相次ぐ状況。特にセ界では〝巨人のさらにその上に強大な敵がいる〟との認識がこれまで以上に広がり、球界内の「打倒ホークス」「ソフトバンク包囲網」の構図は、より鮮明になっている。

 すでに来季「日本一V5」に向けて始動している工藤公康監督(57)は、この状況をどう受け止めているのか。指揮官は目を閉じ、背筋を伸ばすとこう言い切った。

「僕らは追われる立場というよりは、常にチャレンジしていかないといけないチーム。よりレベルアップできるように、周りうんぬんよりも自分たちがレベルアップしていかないといけない立場だと思っています。そのために(来シーズンに向けた)課題づくりをしっかりとやっていかないといけない」

 日本一V4達成翌日には、午前中から一軍首脳陣と個別面談。さらにその翌日にもトレーナーやコンディショニング担当らと面談した。選手個々のオフの課題をそれぞれ議論。現有戦力の上積みに余念はない。〝追う立場〟のライバル以上の活発な動きで、V5に向けての下地作りを早くも本格化させている。

 ナインも激しいチーム内競争を念頭に〝緩み〟を見せるどころか、気を引き締めている。周東は「僕の代わりはいくらでもいる」と突き上げを覚悟し「それに負けるわけにはいかない」と守りに入る考えは一切ない。また、レギュラー再奪取を誓う上林は「圧倒的な数字でしか黙らせることはできない。そういう気持ちがなければ後退するだけだし、やめればいい」と、すでに猛練習を連日敢行している。

 差は縮まるのか、それとも――。チームとしても個人としても、突き上げを食らえば食らうほど先んじようとするのが王球団会長が育んだ「常勝の魂」。ホークス包囲網――。球界全体のレベルアップにつながることは間違いない。

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