ソフトバンクの内川が絶好調だ。12日のオープン戦では初回、平田の好守に阻まれ安打にはならなかったが、右方向に痛烈に打ち返し、調子の良さをアピールした。この調子なら今季は、落合博満氏(現中日GM)に並ぶ右打者最長の7年連続打率3割という大記録を達成できそうだ。

 今月4、5日の阪神戦(ヤフオク)は腰の張りで欠場したが、7日のDeNA戦で復帰してからは持ち前の高い打撃技術で安打を量産。今の内川の状態について、藤本打撃コーチは「しっかりと間が取れている」とうなずく。

 今の好調をずっと維持していくにはどうしたらいいか。ある球団関係者は「今は打撃に遊びがなく、詰め詰めの状態で打っているように見える。体にも負担はかかるはず。それを今後どう調整するかが大事」と指摘する。

 WBCのあった昨季とは異なり、オフはじっくりと準備に時間をかけた。自主トレでは下半身強化のため、高校時代以来となる砂浜ダッシュも敢行。体は十分仕上がっている。だがそれでも意外な注意点があるという。「内川の子供はまだ小さい。今後、どんどん歩き回るようになる。子供の目線に合わせようとするとどうしても体には負担がかかる。そこがちょっと気になるかも」(前出の関係者)

 オープン戦とはいえチームも順調に勝ち星を重ねている。内川は「内容と結果が一致している。それが一番大事」とこの状況に手応えを感じている。この勢いをシーズンに持ち込み、開幕ダッシュを決めたいところだ。